豊島逸夫の手帖

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GDP大幅上振れに当惑する市場

2016年5月18日

注目の2016年1~3月期GDP速報値は、事前予想(0.3%)を大幅に上回る1.7%増。

あまりの上振れに市場は困惑している。

消費増税先送り、大型財政出動を織り込む過程にあったので、政策期待後退懸念が「悪材料」とされかねない状況になった。

日銀の「ゼロ回答」に次ぎ、財政出動も「満額回答」は期待薄となるかもしれない。

GDP統計が良すぎて、にわかには信じがたい。速報値ゆえ、いずれ修正で大きく変わるのではないか、との不安感も漂う。

政策主導の相場は、経済統計が好転すれば、市場には失望感が生じる。世界的にも最近よくあることだ。英語ではグッドニュースはバッドニュースと表現される。

このGDP上振れに、最も当惑しているのは、安倍首相かもしれない。これほど経済成長が好転しているのであれば、「適時適宜」に消費増税先送りを決めた、とは言い難くなろう。

本来、喜ぶべき事態を素直に喜べないところに、市場の「緩和依存症」が透ける。

なお、海外投資家の特に年金など長期マネーには、日本株見直しのキッカケになるかもしれない。リセッション(景気後退)回避ということで、極めて慎重な姿勢ながら、これまでの「日本株離れ」に対する反動が顕在化する可能性も無視できまい。日本株を切り捨てるかのごとき態度であったが、少なくとも、土俵際で残った如きニュアンスを感じている。彼らは、長期的視点で日本の「財政規律」を重視するので、消費増税予定通り実行なら歓迎の姿勢だ。

さて、昨晩は、証券界の大御所と久しぶりの家族ぐるみ会食。

日経平均下値1万4千くらいという同じ相場観を共有していた。

日曜朝は日経ヴェリタスをくまなく読み通す御仁だが、金にもかねて注目して実践している。

株の世界に長くいた人ほど、金のヘッジ効果が自然に理解できるもの。

そして、今日の写真は、私が常に携帯する地震対策キット。

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先日関東地区でもかなりの地震があったしね。

20年来の不整脈もちゆえ、まずは、2週間分の薬は常時携帯。それに、ビスケットと水。これで、2~3日はかろうじて凌げるかな。。なんせ、出張も多いし、どこでどうなるか分からない日本だからね~。

2016年