2016年1月29日
今日は日中に二本書いた。けど、クロダさんに振り回され、アップするの忘れてた~~。
まず午前中書いた原稿↓
アマリリスク、追加緩和、原油安、共鳴する不協和音
甘利辞任により、ヘッジファンドが直ちに日本株売りでアベノミクス不信任票を投じる動きは見られない。しかし、欧米年金、政府系ファンドなど長期マネーの日本株離れをジワリ加速する影響がありそうだ。
日銀追加緩和は、あれば、ヘッジファンドには吹き値売りに動くところもあろう。追加金融政策の限界を見抜いているからだ。
そして、原油市場は、ロシア・サウジの5%協調減産報道に揺れた。生産者我慢比べもそろそろ限界との実態を映す。しかし、OPEC内の亀裂は深い。イラン・イラクが経済制裁・イラク戦争で原油生産が急減に乗じてサウジがシェアを伸ばしたとの思いは消えない。とはいえ、さすがに20ドル台になると、空売り投機筋も買戻しに動くことは実証された。協調減産の報道が否定されても、空売りが以前よりは明らかに仕掛けにくい雰囲気になっている。
本欄26日付けに書いた「株1万6千円割れならアベノミクスの危機」との認識に変わりはない。
その大台割れを防ぐためには、外国人投資家の参加が当面見込めない中で、日本人投資家が自ら動くしかあるまい。
そして、午後、日銀金融政策決定会合後に書いた原稿↓
マイナス金利は「想定内」
日銀は、ECB型の「量的緩和とマイナス金利の合わせ技」を追加緩和として選択した。マイナス金利は日経電子版25日付けでも特に言及したくらいゆえ、「想定内」の展開だ。「ここまでやる、というアナウンスメント効果」狙いの「奇策」といえる。賛成5対反対4という異常な僅差も、日銀内の亀裂を映す。
早耳のヘッジファンドや欧米年金と話していても、追加緩和政策の限界を指摘する声が圧倒的に多い。
市場も、「追加緩和で上がったところは吹き値売り」という予想通りの反応を見せている。一時600円近くまで急騰した日経平均が、早くもマイナスに転じている。
いっぽう、為替市場は、金利差拡大で、ドル高・円安が息を吹き返した。こちらは、115円の円高懸念から、一転、125円への円安観測に潮目が明確に変わった。この円安傾向は、いずれ日本株にも買い材料としてボディーブローのごとく効いてくるだろう。
ヘッジファンドも円買いポジションを手仕舞う動きが加速しそうだ。